自社の商品をひたすら着用して強度や風合い変化の試験をしてみました。

新商品を発売しました!

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HOFI-004 ペルー超長綿 丸首天竺Tシャツです。

以前も同じ素材で同じく丸首の商品を作っていたのですが、今回は各部を見直してリニューアルのような形にしました。

見直した点は衿パーツの強度アップと生地全体の肌ざわりを柔らかくすること。

Tシャツの衿は伸びやすくてダレ感が出やすいので、出来るだけしっかりとしたものを作りたいと考えた結果、衿パーツだけ糸の撚りを強めて補強することにしました。

要するに強撚にしたわけですね。

元々の糸に撚りを足してあげる追撚(ついねん)という工程を加えて糸をしっかりさせます。

このときに使用する糸をボディの糸と同じロットにすることで、全体の色見を揃えることができるのと、何度も洗濯していくにあたって色の落ち加減を揃えることができます。

衿パーツの重量は数グラム程度しかないので、1色あたり100着作るとしても追撚するのは数百グラム。

この数百グラムのためだけに撚糸機を回して糸を加工するということが出来るのが糸屋さんの強みというわけですね。

生地の肌ざわりも柔らかくなるようにしました。

以前の品番にはシルケット加工という処理を施して、生地の目を詰めてガシッとした風合いに仕上げていました。

それを今回はやめて、生地の編み立て時に限界まで目を詰めて編んで、仕上げは特殊なことを一切しないという方法に切り替えました。

素材そのものの柔らかで弾力のある風合いをもっと生かそうということです。

さて、

この強度や柔らかさというものが使い込んでいくうちにどう変化するのか。

これを自分たちでしっかり確認していないと、お客様に商品を提供するときに商品の実力をちゃんとお伝えすることが出来ない。

ということで、今回はこの新商品をひたすら自分で着用して試験してみることにしました。

これがノンウォッシュの商品。つまり販売するときの状態ということですね。

これが5回着用して5回洗濯したものです。

こちらが50回以上着用して50回以上洗濯したものです。

ちなみに、洗濯ネットなどに入れず洗濯機に直接入れて洗っていて、基本的には吊り干ししていますが途中10回程度ドラム式乾燥機でも乾燥させてみました。

左袖のブランドネームが無いのは脱落したからでは無くて、最初から付いていない商品で試験しています。

本生産の先上げ確認見本というもので、本生産を始めるに当たってまず最初に作った1枚が指示通りに出来上がっているか確認するためのものです。

色は流石にかなり落ちましたね。

衿部分の形状は元のままに維持されていて、狙ったとおりの強度が出せたと思います。

生地の編み目を詰めてしっかりさせているので縫い目も安定していて糸のほつれも出ていません。

柔らかさは画面ではお伝えできないのですが、先日参加した八尾市のOTAIYA市でブースに来ていただいた方々に触っていただきほとんど変化がないという感想を多く頂きました。

こればかりは実際着用していただかないと伝わらないですね。。。

左がノンウォッシュ、真ん中が洗濯5回、右が50回以上。

一回目に洗濯した時点で3~4%程度縮み、その後は変化しません。

5回洗濯の方が洗っていないものよりも濃い色に見えていて、実物もそうなっています。

生成りと呼ばれる白い綿とブレンドしているので、一回目に洗った段階でその綿から油分が落ちて全体的に少し青みが増します。

それ以降は少しずつ色が落ちていきます。

一番上が洗濯50回以上のものです。

裾の部分の波打ちもなくしっかりしています。

色落ちした後のブルーも悪くないですね。

このように繰り返し着用しても目立った型崩れや傷みも見られないので、狙った品質は出せているのかなと安心しています。

ジーンズ愛好家の方たちがジーパンを「育てる」という風に言うことがありますが、まさに「Tシャツを育てる」という感覚で着ていただければ嬉しく思っています。

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