東大阪繊維研究所がこの夏発表予定の新作「モンスターオンスTシャツ」。
その名の通りモンスター級のオンス数で、現在作成中のコットン100%とコットンリネンの2種類ともに13.5オンスを超える超重量級の生地に仕上がっています。
コットンリネンは通常の販売形態でと考えておりますが、コットン100%の方はクラウドファンディングで購入者を募る形を検討中です。
クラウドファンディングでは機能性のある製品が評価を受けやすいということらしいので、コットン100%の方のモンスターオンス生地についてもボーケン品質評価機構で様々な物性試験を実施してみました。
先日NOTEの方では防炎性能のデータを公開しました。
今回は現在取得済みの防炎性以外のデータをご紹介したいと思います。
まずは汗じみについて。
夏に気になる脇汗ですが、これについての試験結果はなんと「測定不可」で吸水性も「なし」となっています。
データシートの下段に「吸水しないため汗じみは測定不可」となっています。
しかしこの生地はあくまでも撥水などの特殊な加工を施していない、いわば「ただのコットンの生地」なので水を吸わないわけではありません。
ではなぜ測定不可なのかというと、生地裏面に水を吸わせたときに表面の湿った部分と乾いた部分の色差を目視で確認するのがこの試験方法で、その表面にまで水が浸透しなかったので測定不可となりました。
つまり通常の試験方法では生地の表面まで水が浸透しないということです。
汗じみは目立ちにくいといえるんじゃないでしょうか。
この点については後日実際に自分で着用して結果をご報告したいと思います。
次にスナッグ。
これは糸の引きつりの試験ですね。
金属の玉から針がいっぱい出ている、ガンダムのビームジャベリンのもっといかつくなったようなやつを、茶筒状に巻いた生地に当てながら生地を100回転させる。
その時に針が糸を引っ掛けて生地が傷まないかどうか確認する試験。
ちょっと何を言ってるか分からないという方もおられると思いますので、詳しい試験内容についてはボーケンのウェブサイトのリンクを貼っておきます。
ご興味のある方はご覧ください。
結果は縦方向、横方向ともに5級。
1級が最も低く、その次が1.5級、2級と上がっていき5級が最高なので、9段階評価で最上級の評価でした。
アウトドアなんかで木の枝がこすれたりしても安心です。
最後にUV測定。いわずと知れた紫外線遮蔽率、つまりはUVカット機能ですね。
これの結果は99.9以上。
99.9以上というのが99.99%なのか99.9999%なのか分かりませんが、紫外線をほぼ通さないということは分かりました。
作る物が半袖のTシャツなのでこのデータ自体はそれほど有効ではないのですが、単に生地の持っている機能ということでいえばなかなか面白い結果かなと思っています。
ともかく、
生地そのものにかなり強力なデータが得られたので、そこからどういった用途に向いているのか検討して訴求ポイントを絞って行こうと思います。
今ようやく最初のプロトタイプサンプルが出来上がった段階ですが、デザインもめっちゃカッコよく仕上がっていますよ!
早くお披露目したいところですが、ここはあせらずにカラーバリエーションや細かな使用が確定してからまたご紹介したいと思います。