今回は糸やTシャツは全く関係のない、子育てというかご近所づきあいの話です。
私の妻は普段よっぽどのことがない限り私に電話をしてこないのですが、昨日は珍しく午前中に着信が入っていました。
着信履歴に気がついて折り返したところ、
「もう問題は解決したから大丈夫」
とのこと。
何のことか気になったので詳しく聞いてみたら以下のような話でした。
-----
3歳7ヶ月の息子が熱を出したから病院に連れて行くことにした。
息子本人は元気そうにしていて、
「病院行きたくない、お外に遊びに行きたい」
といって先に玄関から出て行こうとしている。
一人で出て行ったらダメだよ、と言って1歳4ヶ月の娘の洋服を着替えさせていた2~3分の間に玄関から息子がいなくなる。
家の周りを探しても見つからない。
これはまずいと思って焦っていたところ、お向かいさんがたまたま出てきて声をかけてくれたので事情を説明した。
お向かいさんがうちの両隣さんたちに声をかけてくれて、皆さんで息子を探すのを手伝ってくれるとのこと。
お向かいさんの娘さん(保育士さん)がうちの娘を抱っこしてくれている間にうちの妻とご近所さんで一斉捜索。
うちの妻が息子の保育所までの道のりをたどって探してみるも見つからず。
そこからさらに40分ほど探し回っても見つからず一旦帰宅したところ、お隣さんが息子を発見してくれていて無事保護されていた。
どうやら数百メートル離れた場所で道の端っこをフラフラ歩いていたらしい。
最初の皆さんのほかにさらに数名のご近所さんも途中から捜索に参加してくれていたらしく、妻が家に戻ったときには6名ほどの人が息子を囲んで話し相手になってくれていた。
皆さんに御礼を述べて家に入ったところで、一旦気持ちを落ち着かせるために私に電話した。
-----
というような次第でした。
最初にもう解決したと聞いていたのと電話口でずっと息子の声が聞こえていたので、話を聞いている途中も不安な気持ちにはなりませんでしたが、それでもゾッとするような話でした。
我が家の玄関ドアは鍵を2つ付けてあって、玄関を出た先にもちょっとだけ複雑な開け方の門扉があるんですが、3歳7ヶ月だとその全てを開けて出て行ってしまうんですね。
しかも3分あればかなりの距離まで歩けてしまう。
これは気をつけなければいけないなと思いました。
それにしてもありがたいのはこのご近所さんたち。
お隣さんとお向かいさんは私が5歳のころに今の家に引っ越してきてからずっとのお付き合いです 。
家の外やベランダ越しに顔が合うとしばらく立ち話するような間柄で、果物やお菓子をおすそ分けしたりというようなこともたまにあります。
お向かいの娘さんは私の3つ下で、子供のころはよく一緒に遊びました。
最近近くに引っ越してこられたご近所さんも、犬の散歩をされる時間がうちの子どもの保育所の登園時間と重なるので、毎日のように犬を触らせてもらっていたり。
とにかく普段のお付き合いが親密だったおかげで、今回皆さんがご協力してくださって息子を見つけ出してくれました。
一昨年ごろにたまたま家を引っ越そうかどうか迷っていたときにも、うちの妻が、
「もうちょっと自然に触れあえる環境で子育てしたいけど、今のご近所さんとの関係がかなり良いからここを離れがたいというのもある。。。」
と言っていたのを思い出しました。
もし私たちが別の町に引っ越していて今回のようなことが起きたとしたら、どうなっていたのだろうかと思います。
隣近所の人たちと会話もろくにしないような関係だったら息子はちゃんと見つけられたのかな、と想像してみてちょっと怖い気持ちになりました。
小さな子供が一瞬の隙に行方不明になってしまい、不幸にもそのまま見つからなかったりというようなニュースも時々見かけます。
こう言うことがあったときに、昔ながらのご近所づきあいというかコミュニティの力というのはやっぱり大事だなと痛感しました。
自然に触れ合えるとか保育所や学校が近いとか習い事に通いやすいとか、子供を育てるための環境で重視されることは色々とあると思いますが、今回のことで地域の人たちが子供を見守ってくれて、子育てをご近所さんがサポートしてくていることのありがたさを深く感じました。