これは最近当社に導入した撚糸機の一部をイラスト化したもので、会社の販促資料作成の為に描きました。
以前にも別のイラストの作画工程をアップしたことがありますが、また同じように今回も描き始めからの手順を上げてみたいと思います。
最初はなんとなく全体のバランスを取ります。
ローラーという糸送りのパーツが上の方に2段あって、糸ガイドが真ん中にあってリングが下の方にある。
それぞれの位置関係が大体合っているか確認しながら、ディティールは気にせず描きます。
目立った部品の位置が決まったらそれに伴う部品を描き足します。
このときに前後や上下のパーツ同士の位置関係に矛盾が出ないかどうか確認して、不自然になるところがあったら描き直します。
長い直線を引くときは定規を使うことが多いですが、今回はあえて全部の線をフリーハンドで描きました。
自分たちの手で機械を動かしているということが伝わり易いような、人のぬくもりを感じるイラストにして欲しいという要望がもともとあったので、直線が多少歪んでたりしてもあんまり気にせずに描いてます。
細かいパーツまで下絵を描いた状態がこんな感じ。
そこにペン入れをしていきます。
枠線を主に0.28ミリボールのゲルインクボールペンで描いています。私が愛用しているのは三菱のuni-ball Signoというペンです。
その他0.3ミリから0.5ミリのZEBRAのSARASAやPILOTのHI-TEC-Cなどを使い分けています。
ある程度枠線が引けたら陰影を付けたり光沢感を出したりするために線を描き込んでいきます。
同じ方向を向いている面には同じ角度の斜線を入れていくとか、光沢のあるパーツには物の映り込みを描いて、光沢の無いものには極力線を入れないとか、色々な手法で質感を出していきます。
今回のイラストは文章や写真と合わせて使う予定なので、他の素材の邪魔をしないように線の書き込み少なめで仕上げています。
これで全部の線を描き込み終えた状態。
この後パソコンに取り込んで濃度調整して、汚れを除去すると出来上がりです。
1日の作業時間1~1.5時間くらいで完成まで4日ほどかかりました。
さて、どんな資料に使われるのか、出来あがったらまたこのブログでご紹介いたします。