リネンを冬に着て欲しい。
これは東大阪繊維研究所を運営するエップヤーン有限会社の長年の思いです。
自然な艶があって、肌触りもサラサラで、ナチュラルなスラブ感もある、シルクやウールやカシミアにはないリネン独特の風合い。
汗で蒸れやすいコートやダウンの下に着るには、合繊含めたあらゆる繊維の中でもダントツの吸水速乾性を誇るリネンは実は最適です。
冬は冬でリネンが役に立つのに。。。とずっと思っています。
しかし、思いがあってもモノがなければ伝わらないので毎年のようにリネンとウールを掛け合わせた糸を作ってはセーター用としてアパレルさんに提案を繰り返してきましたが、結局あまり浸透してません。
「リネン=夏」というイメージもあるし、実際ウールやカシミアに比べたら温かくないので、コートやダウンを着るまでの秋立ち上がりから冬もしくは冬の終わりごろにアウターとして着るには向かない。
そこで今回改めて色々と考えてみまして、一つの結論にたどり着きました。
「冬にリネンを着るためには、セーターではなくカットソーの方が適している」
その結果行き着いた答えが今回作っている新商品「HOFI-016 リネンウール 長袖Tシャツ」です。
リネンの艶や質感をコーディネイトに加えて欲しいので、生地の表面はリネンです。
反対に保温性と柔らかさを出す為に裏面は全てウールです。
ウールには18.5マイクロンという繊細な原料に酵素防縮加工を施してあるので、ご家庭で手洗い洗濯していただけます。
酵素防縮は加工後に出る排液が水だけという環境負荷の低い処方で、ウールの繊維をいためず素材そのものの質感を維持したまま防縮効果が得られるというなかなか優れた加工方法です。
このウールとリネンを組み合わせて「プレーティング」という方法で編んでいます。
セーターではなくカットソーが適していると結論付けた理由は「目のつまり具合」にあります。
横編みといわれる方法で作るセーターは機械の特性上リネン糸を編むにあたって目を詰めることが出来ません。
けれども丸編みという方法で生地を作ればめちゃくちゃ目の詰まったリネン生地を作ることが出来ます。
これはうちの品番「HOFI-012 リネンコットン モンスターオンスTシャツ」で実証済みです。
この「目が詰まる」ということが保温性を上げることにとても効果的で、なおかつウールとプレーティングされているので今回の長袖はめちゃくちゃ温かいです。
簡単に言えば、ウールのインナーとリネンのアウターを重ね着している状態が1枚で実現します。
その上、うちの「ゼロトルクⓇ撚糸」の技術と酵素防縮の技術でもって「ご家庭で洗える」という性能を備えている。
デザインのベースはうちの定番品「HOFI-011」と同じで割とスリムに見えるシルエットにしているので、ジャケットやダウンなどの重ね着にも向いている。
これ良いんじゃないでしょうか?どうですか?
わかりやすくメリットをまとめますね
冬に艶のあるリネンをコーディネイトできる
度目詰め+ウールでめっちゃ温かい
アウターと重ね着しやすい厚さ
リネンの吸水速乾性で蒸れにくい
ご家庭で簡単に洗える
ということです。
細かいことをいいだすともっとアピールポイントはあるんですが、それは追い追い。
と、さんざんご説明してから言うのもなんですが、販売はもうちょっと先で11月頭の予定です。
お楽しみに!