久しぶりに新商品のご紹介。ギマとラメの組み合わせ「CELESTA 1/9NM」

来年の春夏シーズン向けの商品企画が進んでおります。

今回新たに作った糸はコットンギマとラメを組み合わせた糸です。

品番 : CELESTA(セレスタ)
番手 : 1/9NM
混率 : 88%Cotton 12%Polyester

http://www.eppyarn.co.jp/colorcard/celesta.html

コットンギマについては以前のブログに書いたので、こちらをご参照ください。

https://www.eppyarn.co.jp/hofi/blog/wordpress/archives/30

樹脂で表面加工されたギマ糸は糸表面の毛羽が抑えられて肌ざわりはドライになるので、同じくドライタッチなハゴロモタイプのラメとは相性がとても良いです。

コシのあるギマをベースにした糸で編まれたニットは編み目が立ち、製品は軽くなり体にまとわりつきにくくなります。

ギマもラメもそれぞれ細幅のテープ形状で表面変化に富んでいるので、それらを組み合わせたこの糸も表情豊かでハゴロモラメのキラキラした光沢もプラスされてニット製品に抜群の存在感を与えてくれます。

来年の春夏向け企画が進行中ですといいつつまだまだ今期の夏物の追加生産を進行してまして、その分と新商品の開発とが同時進行なので頭ぐちゃぐちゃです。

そのぐちゃぐちゃな頭で考えていることのひとつに来年に向けての大きなテーマ「上質であることを分かりやすく伝える」ということがあります。

たとえばリネンについて「フランスのノルマンディ地方の原料を使っています」という説明をしたとして、ノルマンディ産だとなぜ良いのかと聞かれたときにどう答えるのか。

「数百年続く伝統あるフラックス農家が栽培しているのですよ」ということなのか、
「現地の農業協同組合の管理体制が整っているから不良品発生率が低いのですよ」ということなのか、
はたまた「ノルマンディ地方の気候風土がフラックス栽培に適しているのですよ」ということなのか。

その答えを聞いた人が容易に納得できる説明をするということが大事だと考えています。

逆に言うと、なぜそれが良いのかということをきちんと説明できないようでは駄目だと思っています。

数年前によく「ホールガーメントで編んでいます。」というような下げ札の付いたニット製品が売られていました。

これについてなぜホールガーメントだと良いのかということがその当時からよく分かりませんでした。

もちろんホールガーメントという機械の長所や短所はある程度理解しているつもりです。

けれどもそれが消費者の方にどれほどプラスを生み出しているのかということが上手く説明できていないように思います。

以前読んだ本にスノーピークの社長さんへのインタビューが掲載されていて、そこで「ブランド運営には、高い品質を維持することと同じくらいその品質を顧客に伝えることが重要である」というようなことを話されていました。

これは本当にその通りだなと思います。

いくら良いものを作っていても、「どこが良いのか」「何で良いのか」を伝えることが出来なかったら意味がない。

もっというと、それを良いと思ってもらえる人に出来るだけ最短距離で伝えないとあまり意味がない。

世界中から上質な材料を集めて技術の粋を結集して最高級のスイーツを作っても、甘いものが苦手な人に無理やり食べさせたら「美味しくないです」で終わってしまいます。

それを欲しがっている人にきちんとお届けして、さらにそのものの良さを分かりやすくお伝えすることで、受け取った人がより一層満足してくれるのだということを、もう少し意識しながら商品を作っていきたいと思います。

新商品の糸を企画するときに「これは分かりやすく説明できるものなのだろうか」ということを加味しながら構成を組み上げていき、それが難しそうならその商品は売りにくいものなんだと判断し場合によっては製品化をやめたりもしています。

もちろんこちらの説明力の問題であったりもしますので、手の込んだものを作った場合はそれを分かりやすく伝える絶妙な表現がないものかということも一生懸命考えます。

「上質であることを分かりやすく伝える」

これを大事にしていきたいです。

(それと、何かにつけて話が長くなりがちな自分の悪い癖も出来れば治したいと思っておりまして、これはもっと難しいテーマなのでボチボチ取り組み中ということで。。。)

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